抗酸化力!リンゴポリフェノールでフレンチパラドックスを超えよう 2023年7月26日 by travesia with no comment イサステギ (スペイン・バスク地方)シードルについてシードルの健康効果 始まりはフレンチ・パラドックス 「フレンチ・パラドックス」とは、フランス人が他の先進国よりも高脂肪な食事を摂取しているにもかかわらず、心臓病の発症率が低いという興味深い現象を指します。このパラドックスは1980年代に初めて注目され、多くの科学者によって研究されてきました。考えられる一つの理由として、フランス人の赤ワインを飲む習慣が挙げられています。赤ワインに含まれる抗酸化物質(特にレスベラトロール)は、心血管の健康をサポートするとされており、この抗酸化物質は、血液中の悪玉コレステロールの酸化を抑制し、血液をサラサラに保つ効果があるとされています。もちろん、フレンチ・パラドックスはワインによるだけではなく、食事の質、運動習慣、遺伝など、他の多くの要因とも影響している可能性があります。しかしながら、この現象は非常に興味深いものです。それでは、他のアルコールにもワインに含まれるようなポリフェノールが含まれているのでしょうか。 ポリフェノールって何? ポリフェノールは植物が自然のストレスから身を守るために生成する化合物で、抗酸化作用があります。この特性により、私たちの体をフリーラジカル(体内で酸化を引き起こす不安定な分子)から守り、心血管疾患や癌、老化などのリスクを低減するはたらきをします。果物、野菜、ワイン、チョコレート、お茶など、日常的に摂取する食品に含まれています。 ポリフェノールが多く含まれるアルコールには何があるの? さて、ここの章ではポリフェノールが含まれるアルコールについて見てみましょう。その前にポリフェノールってなんでしょう? ポリフェノールって何? ポリフェノールは植物が自然のストレスから身を守るために生成する化合物で、抗酸化作用があります。この特性により、私たちの体をフリーラジカル(体内で酸化を引き起こす不安定な分子)から守り、心血管疾患や癌、老化などのリスクを低減するはたらきをします。果物、野菜、ワイン、チョコレート、お茶など、日常的に摂取する食品に含まれています。 色々なアルコールにポリフェノールは含まれている さて、ここでポリフェノールを多く含むアルコールについて見てみましょう。赤ワイン:すでに述べたように、レッドワインにはレスベラトロールなどのポリフェノールが豊富に含まれています。白ワイン:赤ワインと比べると少ないですが、白ワインにもポリフェノールが含まれています。ビール:特に黒ビールやエールはポリフェノールが多く含まれています。ホップ(ビールの香味をつけるための原料)には多くの種類のポリフェノールが含まれています。シードル:リンゴはポリフェノールを豊富に含んでおり、シードルもそれらを多く含む。特にクラウドリー(濁り)シードルは、フィルタリングや過剰な加工を避けるため、リンゴからのポリフェノールをより多く保持しています。一部のスピリッツ:ウイスキーやブランデーなど、木製の樽で熟成されるスピリッツにも樽から吸収されたタンニンなどのポリフェノールが含まれることがあります。さまざまなアルコールにポリフェノールが含まれていることがわかりますね。ただし、ポリフェノールが健康に良いからといって、アルコールを過度に摂取するのは良くありません。「過ぎたるは及ばざるごとし」ですから、適量を守って楽しみましょう! さて、シードル 私たちはヨーロッパからシードルを輸入しています。ですから、シードルに含まれるリンゴポリフェノールを深掘りしていきます。赤ワインのレスベラトロールに負けないくらい強力な抗酸化力を持つと言われているのです!! リンゴポリフェノールの魅力とは? リンゴポリフェノールは、さまざまな研究でその効果が次々に明らかにされています。リンゴポリフェノールの力がどのように作用するか、いくつか見てみましょう。抗酸化作用: リンゴポリフェノールには強力な抗酸化作用があります。体内の活性酸素を除去し、細胞の酸化を防ぐため、老化の進行を遅らせるとされています。抗炎症作用: リンゴポリフェノールは体内の炎症を抑制する効果もあります。これにより、アレルギー症状の緩和や慢性炎症疾患の予防に役立つ可能性があります。血管の健康維持: 研究では、リンゴポリフェノールが血管を健康に保つ効果が示されています。特に、動脈硬化の予防に有効であると考えられています。肥満の予防: リンゴポリフェノールには、体脂肪の増加を抑える効果があるとされ、肥満の予防に役立つ可能性があります。これらの効果により、リンゴポリフェノールは健康食品やサプリメントとして注目されています。ただし、これらの効果は研究段階であり、個々の体質や健康状態により効果の程度は異なるため、摂取量や摂取方法については専門家に相談することおすすめします。 シードルはどこで買える? 意外な効果も! 実はリンゴポリフェノールには、口腔内の健康にも良い影響があるという研究結果があります。口臭予防:リンゴポリフェノールは口臭の原因となる硫黄化合物の生成を抑制する効果が示されています。これにより、口臭の予防に役立つとされています。歯肉炎予防:リンゴポリフェノールには、口腔内の悪玉菌の増殖を抑える効果があり、これにより歯周病の予防に役立つとされています。虫歯予防:リンゴポリフェノールは虫歯の原因となるミュータンス菌の増殖を抑え、その酸生成能を抑制するとされています。これにより、虫歯の予防に寄与する可能性があります。ただし、これらの効果は一部の研究結果に基づくものであり、日々の適切なブラッシングやフロス、定期的な歯科検診などの正しい口腔ケアが不可欠です。しかし、リンゴポリフェノールのこれらの効果は魅力的であり、日常のデンタルケアにプラスしてみる価値はあるのではないでしょうか。参照:[1] https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/fsn3.3487[2] https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9405250/[3] https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1756464620305181[4] https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2161831322009486[5] https://www.webmd.com/vitamins/ai/ingredientmono-1593/apple-polyphenols[6] https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fphar.2022.806470/full バスクの自然な味:イサステギ アルコールと健康は一見相反するように思えますが、「フレンチ・パラドックス」を通じてポリフェノールの重要性が浮かび上がりました。シードルにも、健康への驚くべき寄与があることがわかりました。中でも、イサステギのシードルは特別です。余計な添加物を一切使用せず、りんご本来の味を大切に造られています。その酸味や渋みは、りんごポリフェノールの証であり、りんごまるごとの栄養を提供しています。イサステギのシードルは、「フレンチ・パラドックス」に挑む新たなアルコールとなる可能性があります。伝統の技術とバスクの大地の恩恵が、健康と美味しさを結びつけています。次の乾杯はぜひイサステギで! イサステギはどこで買える? シードルについてのほかの記事 マロラクティック発酵は行わない。伝統的なのに斬新なシードル 2023年8月3日 コメントはまだありません スペイン・バスク地方の名高いイサステギは独特の製法と風味を誇っています。多くの世代に受け継がれてきた製法の中でも、マロラクティック発酵を避けることで、イサステギは他に類を見ない鮮烈な酸味と豊かな風味が生まれます。この地域の自然の恵みと、長きに渡る伝統が融合し、一杯のシードルに深い物語と情熱が込められています。 Read More » 抗酸化力!リンゴポリフェノールでフレンチパラドックスを超えよう 2023年7月26日 コメントはまだありません 「フレンチ・パラドックス」の一因とされているワインのポリフェノールの秘密をご存知ですか?この健康への驚くべき効果はワインだけに限られません。シードルにも、りんご由来のポリフェノールが豊富に含まれています。この記事では、シードルとリンゴポリフェノールの魅力に焦点を当てます。美味しさと健康の両方を追求したい方は必読! Read More » バスク地方スペインからフランスへ、シャネルの転機の地ビアリッツ 2022年7月25日 コメントはまだありません 19世紀からヨーロッパの上流階級、芸術家に愛されてきたフランス・バスクのビアリッツは、シャネルが初めてクチュールの店をオープンした土地というエピソードを持ち、サーフィンの街としても有名です。同じバスク地方でありながら、国境をまたぐスペイン・バスク地方の美食とアート、そして牧歌的側面とはまた違ったおもむきがあります。 Read More » シードルにテロワールの概念をーソムリエからシードルの造り手へ 2022年7月6日 コメントはまだありません テロワールはワインの洗練度と微妙な差異に関わる概念です。フランスのノルマンディー地方でシードルを造るエリック・ボルドレはパリの一流レストランでソムリエをしていた経歴をもちます。シードルにテロワールという概念を取り入れ、フランスのガストロノミー(美食)の世界で注目されるフランスで最も有名なシードルの造り手のひとりです。 Read More » 世界でも稀有な北緯57度線にあるワイナリーのシードル 2022年6月29日 コメントはまだありません ヨーロッパの寒い地域ではブドウよりリンゴの栽培が盛んで、シードルがよく飲まれています。北緯57度線と聞けば、誰もブドウワインが作られるワイナリーがあると思わないでしょう。しかし、ラトビアの醸造家マルティンス・バルカンス氏が果敢に挑戦し続けています。アバヴァス・シードルはそんな世界最北のワイナリーで誕生したシードルです。 Read More » バルト海の真珠ラトビア、シードルの国際的コンテストで認められる国 2022年6月22日 コメントはまだありません バルト三国の中央に位置し、バルト海のパリと評される美しい首都を持つラトビア共和国。日本ではあまり馴染みのない国ですが、1年を通して冷涼な気候が独特の風味と香りを持つシードル用のリンゴを生産する国です。過去10年の間に、バルト海産シードルの共通の特徴が形成され、ラトビアは世界の中でも新しいシードルの国のひとつです。 Read More » Previous Post バスク地方スペインからフランスへ、シャネルの転機の地ビアリッツ Next Post マロラクティック発酵は行わない。伝統的なのに斬新なシードル
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